ジェンダーってなんだろう

ツボサンゴ(中央)
                    
 
ジェンダー概念がマチマチなので」という見解がありましたが、ジェンダー概念は一つです。マチマチなのはジェンダをー理解する側ではないでしょうか。
たしかにジェンダーを説明する側にも問題がありそうです。学術用語を多用するあまり、
かんじんの意味が分からなくなってしまい、誤解が生じています。
そこで、はじめて「ジェンダー」という言葉を聞く人のために説明を試みてみます。

●ジェェンダーとは
ふつう、性別は男と女に分けられていますが、男、女を分けるものに、二つあるとされています。一つは生物学的に男と女を区別する場合の性です。それぞれ、男の体、女の体を持っていますく。
もう一つは、人間の文化や社会がつくりだした男と女の概念です。いわゆる「男らしさ」「女らしさ」ということですね。男は「強い」「独立心や判断力がある」「リーダーシップがとれる」「男は泣かない」など。それに対して、女は「弱い」「優しい」「情緒的」「愛情深い」「従順で従属的である」などです。私たちは小さいときから、そのように「男はこう」「女はこう」と言われて育てられてきました。そのようにつくられた性のことをジェンダーといいます。
問題なのは、そのつくられた男らしさ、女らしさは、明らかに、男は強く、女は弱い、という男女の差別観にもとづいています。
フランスの作家で哲学者であったボーボワール女史は、「人は女に生まれない、女になるのだ」という有名な言葉を、著書の「第二の性」の中で言っています。「女はつくられる」ということです。
同じように男も、「人は男に生まれない、男になるのだ」となります。つまり「男もつくられる」ということになりますね。 
そして、「第一の性」は男性で、女は「第二の性」だというのです。
日本の女性解放の先駆者といわれる平塚らいてうも言っていますね。「元始、女性は太陽であった。今は太陽によって輝く月である」と。

●ジェェンダー・フリーとは
つくられたジェンダー(女・男)から自由になる(とらわれない)、ということです。男も女も、男らしさ、女らしさにとらわれずに、自分らしく生きるということです。